オートレースを楽しむなら外せない!スーパースター王座決定戦とは?
オートレースを志すものであれば、誰もが憧れるのがスーパースター王座決定戦。
同大会は公営競技のなかでも大晦日(12月31日)の最後におこなわれる大一番で、開催地の川口オートレース場には多くの人が集まり、多くの人がテレビやネット中継を見ています。
本記事では、スーパースター王座決定戦の魅力や出場選手の選抜方法、スーパースター王座決定戦が盛り上がる理由について解説していきます。
オートレースのスーパースター王座決定戦とは?
スーパースター王座決定戦とは、オートレースの最高グレードでもあるSG(スーパーグレード)に属するレースです。
1987年3月31日に川口オートレース場で第1回スーパースター王座決定戦を開催。その後は、第5回大会(1991年)が伊勢崎オートレース場で、第24回大会(2009年)が船橋オートレース場で開催された以外、すべて川口オートレース場で開催されているので、ほぼ川口オートレース場の固定開催といえます。
まずは出場者16名によるトライアルレースからスタート。そこで上位に入った8名が、31日の最終12レースにおこなわれる「スーパースター王座決定戦」に進むという流れです。
この大会の魅力は、その選ばれた選手同士がしのぎを削り、年間王座を目指してレースを繰り広げる点にあるといえます。
以下で、選手の選抜方法や大会の賞金について詳しく解説します。
スーパースター王座決定戦への出場選手の決め方
スーパースター王座決定戦は12月31日の最終12レースでおこなわれます。4日目までは出場選手によるトライアル戦がおこなわれ、そのレースポイントの上位8名が王座決定戦(優勝戦)に進出します。
出場選手16名・補欠3名の選考方法は以下のとおりです。
(1)当年のSG競走優勝者:1名~最大4名(※1)
(2)各レース場の競走成績1位:各レース場1名、合計5名(※2)
(3)SG競走およびプレミアムカップの優勝戦獲得ポイント上位者:最大11名(※3)
(4)補欠上位者:3名(※4)
※1 対象となるSG競走は4大会。優勝者は、その年の競走成績に関係なく無条件出場となる。
- オールスターオートレース
- オートレースグランプリ
- 全日本選抜オートレース
- 日本選手権オートレース
優勝者が重複した場合、その重複相当数が(3)に加算。たとえば、4レースのうち2レースで同じ選手が優勝した場合は、重複相当数1が(3)に加えられます。
※2 当年1月1日~10月31日までの競走成績をもとに競走成績を算出。(1)で選出された選手が選出された場合、さらにその重複相当数が(3)に加えられます。
(1)で1名、(2)で3名が重複した場合、(2)の重複数は2となり、合計3名が(3)に加算。
※3 SGレース・プレミアムカップ優勝戦ポイントを算出して、その上位者を選抜。獲得ポイント数が同数だった場合は、以下の順により順位を決定する。
- SG優勝戦への出場回数が多い選手
- SG優勝戦において責任事故(フライング、出残り、後方スタート、故障完走:着順が変化した場合)回数が少ない選手
- SG優勝戦における着順位の合計が少ない選手(責任外事故は7着とする)
- 選考審査機関の全国競走成績上位者
※4 優勝戦獲得ポイント次点者の上位3名を補欠選手として選出。
スーパースター王座決定戦の賞金
スーパースター王座決定戦のレースは以下の流れでおこなわれ、最終日で優勝すると全SGレースのなかでもっとも高い優勝賞金3,000万円がもらえます。
【初日】
- 開幕戦(1R)
- SSシリーズ予選(2R~9R)
- SSガールズ王座決定戦(10R)
- SSトライアルレース(11R・12R)
【2日目】
- SSシリーズ予選(1R~10R)
- SSトライアルレース(11R・12R)
【3日目】
- SSシリーズ予選(1R~10R)
- SSトライアルレース(11R・12R)
【4日目】
- 一般戦(1R~6R)
- Gレース7・準決勝戦(7R)
- バッハプラザ準決勝戦(8R~10R)
- SSトライアルレース(11R・12R)
※獲得ポイントの上位8名が王座決定戦に進出。
【最終日】
- 一般戦(1R~6R)
- Gレース7・特別一般戦(7R)
- SSシリーズ選抜戦(8R)
- バッハプラザ特選(9R)
- SS順位決定戦(10R)
- SSシリーズ優勝戦(11R)
- SS王座決定戦(12R)
オートレースのスーパースター王座決定戦は大盛り上がりの激熱レース!
オートレースのスーパースター王座決定戦は、年間王者を決める大会です。競輪でいえば「KEIRINグランプリ」に相当する大一番になります。
以下で、スーパースター王座決定戦の概要・魅力や見どころについて紹介していきます。
スーパースター王座決定戦の基本をチェック
オートレースのレース区分は、5つあります。
- 1.SG
- 2.特別G1
- 3.G1
- 4.G2
- 5.一般戦
オートレースの最高峰はSGで、スーパースター王座決定戦はそのSG競走5レースのひとつです。この大会は年末の12月31日、公営競技のなかでも最後の最後におこなわれます。
毎年17時~17時30分ごろ発走で、「大トリ」を飾る大会になることもあり、選手にとってもファンにとっても一番盛り上がる大会です。
スーパースター王座決定戦の魅力や見どころ
選手から見た場合、スーパースター王座決定戦の魅力はなんといっても賞金額の高さでしょう。優勝戦で1着に入るとその賞金は3,000万円です。
出場資格も特殊で、その年におこなわれたほかのSGレース4大会で優勝すると、無条件で出場することができます。また、大会で優勝できなくてもSG競走の優勝戦・プレミアムカップの優勝戦ポイントによって出場権が決まる仕組みです。
そのため、スーパースター王座決定戦を全レースの頂点として、どの選手も同大会への出場を目指して特別G1・SG競走を走ります。
オートレーサーになった選手はみんなこの大会に憧れることもあり、どの選手にとっても思い入れが強い大会で、この大会に優勝した選手が年間王者と呼ばれます。
また、優勝戦の優勝賞金ももっとも大きく、この大会で優勝して賞金王になった選手のなかには年間獲得賞金1億円レーサーになった人もいるほどです。
スーパースター王座決定戦は波乱がたくさん!
スーパースター王座決定戦は、その年に活躍した選手のみが出場資格を得られる大会です。出場する選手にはほとんど力量差がなく、全員が同じスタートラインからスタートします。
そのため、予想できない波乱の多いレースになりやすいことでも知られています。
ここでは、そのなかから2016年に起きた大事故を経て、2019年に優勝。賞金王に輝いた青山周平選手のエピソードを紹介していきます。
2016年のレースでは大事故が発生!原因者の選手は失格に…
2016年のスーパースター王座決定戦は、5番車の鈴木圭一郎選手と同じく2番の青山周平選手が注目されていました。
戦前の予想どおりレースは2人を中心に進み、1周回~9周回は1位が青山選手、2位が鈴木選手でした。しかし、10周回にかけて鈴木選手が青山選手を一気に抜いてトップに立ちます。
その10周回からゴールに向かうところで、青山選手が印から裁きにかかったところ、バランスを崩して落車。これに巻き込まれた3位だった4番の金子大輔選手と3番の高橋貢選手も相次いで落車。
レースはそのまま鈴木選手が優勝。原因車となった青山選手は、妨害失格となりました。
2019年のレースで4年ぶり2度目の王座に輝き賞金王に!
翌年以降も王座決定戦(優勝戦)に進出するものの、2017年は9周回で荒尾聡選手に逆転されて2着。2018年は10周回まで永井大介選手についで2位だったものの、高橋貢選手と鈴木圭一郎選手にかわされて4位に終わった青山周平選手。
2019年は予選から絶好調で、王座決定戦全日のトライアル戦では3着以内をキープして最終日を迎えました。
最終日も1周回からトップに立ち、永井大介選手や早川清太郎選手の追い上げを振り切り、見事に4年ぶり2度目の年間王者に輝き、年間獲得賞金も初の1億円を達成しました。
優勝した青山選手は、インタビューで「楽しもうという気持ちを忘れずに、平常心を持って挑もうと思いました。試走があまり良くなかったので、スタートから行こうと思い切りました。SG3連勝ができたのも、エンジンのおかげです」と、会心のレースを振り返りました。
オートレースをするならスーパースター王座決定戦は外せない!
スーパースター王座決定戦は、SGレースはもとよりどのレースよりも特別な大会といえます。オートレーサーであれば誰もが憧れる大会で、投票する側から見ても盛り上がる大会です。
ぜひ、トップレベルの選ばれた16名による熱いレースを楽しみましょう。
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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