四日市競輪の歴史と特徴を徹底深堀! バンクの特徴と特別競輪の見所も解説!
四日市競輪場の歴史
津市の『阿漕ヶ浦(あこぎがうら)競馬場』と四日市市の『霞ヶ浦競馬場』という、2つの競馬場が三重県にはありました。昭和20年代(1940年代)に競輪ブームが訪れた際、この2つの競馬場を廃止して競輪場を造ることになったのです。ひとつが1950年(昭和25年)に開設された『松阪競輪場』。もうひとつが今回ご紹介する『四日市競輪場』です。
1952年(昭和27年)1月に『霞ヶ浦競馬場』を競輪場として改装。1954年(昭和29年)12月に『霞ヶ浦競輪場』として初開催がおこなわれました。所有者が『霞ヶ浦土地株式会社』だったこともあって、しばらくはこの名称のままだったのですが、1976年(昭和51年)に所有者が四日市市へと変更となり、その18年後の1994年(平成6年)4月に今の『四日市競輪場』へと改称されました。
ビッグレースは2003年(平成15年)に『ふるさとダービー』(かつておこなわれていたG2)、2008年(平成20年)と2012年(平成24年)にG2『サマーナイトフェスティバル』、2018年(平成30年)にG1『全日本選抜競輪』がおこなわれています。
開設後しばらくは同県の『松阪競輪場』と昼に交互開催していましたが、ナイター設備を整えたことで2002年(平成14年)10月から『ベイサイドナイトレース』というナイター競走を実施。2007年(平成19年)4月からは記念競輪以外をすべてナイターにしたことで、『松阪競輪場』との同時開催もおこなわれるようになりました。
四日市競輪場のバンクについて解説
四日市バンクは400mでカント32°15′7″と標準的ながら(400バンクで最もカントがキツいのは松阪の34°25′29″、緩いのは西武園の29°26′54″)、直線は長めで(400バンクで一番長いのは武雄の64.4m、一番短いのは佐世保の40.2m)、先行不利。捲り・追い込みが決まりやすいといわれています。特に追い込みが有利なので、ライン3番手の連絡みは狙い所になるでしょう。
四日市競輪の記念競輪は?
記念競輪(G3)は『泗水杯争奪戦』と名付けられています。四日市を表す言葉、「泗水」。江戸時代の四日市町にあった四つの井戸を指して「泗水の井戸」と呼んだことから来ているといわれています(諸説あり)。
『泗水杯争奪戦』はかつて毎年4月に開催されていましたが、近年は11月に開催されています。
今年、2021年(令和3年)はこれとは別にもうひとつ「G3ナイター」開催があります。前述した『ベイサイドナイトレース』のグレードアップ版ともいえる『ベイサイドナイトドリーム』です。
「G3ナイター」というのはナイター競輪の質の向上などを目的として記念開催とは別に設けられたG3レースのことで、2017年(平成29年)より年に2回を上限としておこなわれています。なお、名称は場によって異なり、四日市競輪場では『ベイサイドナイトドリーム』という名称が付けられているのです。
ベイサイドナイトドリームのみどころは?
4月3日(土)から6日(火)の4日間でおこなわれる今回のG3ナイター 『ベイサイドナイトドリーム』にはS級S班の選手が4名出場します。1月の立川と大宮、3月の大垣と今年3度の記念競輪を制している関東地区のエース・平原康多選手(SS・埼玉・87期)。同じ関東の諸橋愛選手(S1・新潟・79期)とのラインとなればかなり強力です。
間違いなく優勝候補に推されるのは松浦悠士選手(SS・広島・98期)でしょう。ただし、有力な中国勢のあっ旋が少ないのが問題。近況調子の良さが見られる原田研太朗選手(S1・徳島・98期)との同期中四国ラインが見られるでしょうか。
『全日本選抜競輪』で決勝3着に入選した北日本のエース・守澤太志選手(SS・秋田・96期)も出場。調子を上げている小松崎大地選手(S1・福島・99期)との連係があれば、優勝も見えてきます。
昨年のグランプリ覇者・和田健太郎選手(SS・千葉・87期)としては四日市バンクを熟知している元・中部勢(愛知)、今は南関勢となった深谷知広選手(S1・静岡・96期)の引っ張りに期待しているのではないでしょうか。同じ南関勢では鈴木陸来選手(S2・静岡・117期)という若手有望株も登場するので楽しみです。
その深谷選手の移籍が痛手となっているのは中部勢。それでも浅井康太選手(S1・三重・90期)や柴崎淳選手(S1・三重・91期)、皿屋豊選手(S1・三重・111期)らには地元の意地を見せてもらいたいものです。
G3ナイターでは男子選手だけでなく、ガールズケイリンの選手も「ナイトクイーン」の称号を目指して4日間走ります。
石井寛子選手(東京・104期)や小林莉子選手(東京・102期)、細田愛未選手(埼玉・108期)、加瀬加奈子選手(新潟・102期)という関東の強豪が集結。地元・中部の永禮美瑠選手(愛知・108期)や川嶋百香選手(三重・114期)らが対抗します。
四日市の「フォー(4)」と競輪の「リン」で『フォーリン』という名のクジラをモチーフとしたマスコットキャラクターと、四日市競輪場の開設日と同じ1月21日が誕生という『泗水美海(しすい みう)』という名の美人VTuberと一緒に、G3ナイター開催で盛り上がりましょう!
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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