【函館競輪 サマーナイトフェスティバル(G2) 】今年の"夜王"に輝くのは誰か?
第17回『サマーナイトフェスティバル(G2)』『ガールズケイリンフェスティバル2021』 が函館競輪で開催!
函館競輪で開催されるサマーナイトフェスティバル、100万ドルの夜景よりも目映い"夜王"&"夜の女王"に輝くのは誰か?
ナイター競輪がはじめて開催されたのは1998年(平成10年)のこと。函館の地であった。
競輪ファンの間で夜の開催が人気になるにつれて、ナイターで特別競走を見たいという声が高まり、2005年(平成17年)、第1回『サマーナイトフェスティバル(G2)』が川崎競輪場で開催された。
そこから数えること17回目の今年、ナイター競輪始まりの地である函館に4度目の『サマーナイトフェスティバル』がやってくる。
開催日程は7月16日(金)から18日(日)の3日間。同日程で『ガールズケイリンフェスティバル2021』も開催される。
函館山から望む100万ドルの夜景の中、イルミネーションやムービングライトで照らされて浮かび上がる函館競輪場。目映いバンクの中で熱く、輝く"夜王"、そして"夜の女王"を戴冠するのは一体、誰になるのか?
直近半年のチャンピオンたちが集う男子群雄割拠のガールズは優勝者予測不能!
サマーナイトフェスティバル出場の基準は
『サマーナイトフェスティバル』出場選手の選考基準は昨年11月から今年4月までの半年間に最低24出走しているS級在籍者の中から「S級S班在籍者」と「選手選考対象期間において2カ月以上JCFトラック種目強化選手(A)に所属した者(開催時S1所属)」に加えて、「G1・G2・G3優勝者」、そして「F1優勝回数上位者」になる。
すなわち直近のレースで勝った者たちが集い、頂点を競う戦い。いうなれば「競輪界の上半期グランプリ」に位置付けされる、真夏の夜の祭典である。
サマーナイトフェスティバル特別選抜予選出場予定選手
3日開催であるため、予選、準決勝、決勝というシンプルな勝ち上がり方式。初日9Rの特別選抜予選に出場予定の選手は次のようになった。
①和田健太郎選手(SS・千葉・87期)
②郡司浩平選手(SS・神奈川・99期)
③清水裕友選手(SS・山口・105期)
④松井宏佑選手(S1・神奈川・113期)
⑤平原康多選手(SS・埼玉・87期)
⑥松浦悠士選手(SS・広島・98期)
⑦守澤太志選手(SS・秋田・96期)
⑧深谷知広選手(S1・静岡・96期)
⑨古性優作選手(S1・大阪・100期)
失格にならない限りは全員が準決勝進出できるとはいえ、勝ちにこだわるトップ選手ばかり。南関東が4名、中国が2名、北日本、関東、近畿が1名という状況で、圧倒的に南関有利となっている。単騎では厳しいとなれば、守澤選手が平原選手の番手となり、古性選手は中国コンビの後ろで回ることも考えられるが、いかがであろうか。
いずれにしても4人が準決に進出することが実質決まっている南関勢が優勝候補筆頭になりそうだが……他の有力選手を地区別に見ていこう。
まずは地元地区の北日本勢から。予選回りとなった佐藤慎太郎選手(SS・福島・78期)だが、渡邉一成選手(S1・福島・88期)、小松崎大地選手(S1・福島・99期)、高橋晋也選手(S1・福島・115期)などといった同県の機動型がずらりと揃っている。近況の調子も悪くないため、準決には乗ってくるだろう。前も後ろも充実している北日本は決して侮れない存在。
関東勢は骨折明け初となる平原選手の出来が最重要ポイント。この軸がしっかりしていれば前は宮杯で惜しくも優勝を逃した吉田拓矢選手(S1・茨城・107期)に埼玉若手の森田優弥選手(S1・埼玉・113期)、黒沢征治選手(S1・埼玉・113期)らがいる。後ろにはベテランの諸橋愛選手(S1・新潟・79期)に武藤龍生選手(S1・埼玉・98期)と盤石の布陣だ。近い将来にはS級S班入りするだろうといわれている佐々木悠葵選手(S2・群馬・115期)が初のビッグレースでどのくらい活躍するかも楽しみだ。
南関勢は特選組に加え、松井宏佑選手(S1・神奈川・113期)や野口裕史選手(S1・千葉・111期)辺りが勝ち上がってくるだろう。優勝候補筆頭に揺るぎはない
中部勢で注目は山口拳矢選手(S2・岐阜・117期)ということになる。捲り主体で勝ちまくってきたはずが、ここ最近は逃げの戦法を多用。長い間、機動型不足の中部で救世主となれるのだろうか。浅井康太選手(S1・三重・90期)と上手く連係すれば、かなり強力なラインとなるのだが……。
近畿勢はビッグレースを未だに制覇していないのが不思議なくらい好調をキープし続けている古性選手と近況、連係して結果を残している稲川翔選手(S1・和歌山・90期)の活躍が期待される。寺崎浩平選手(S1・福井・117期)や野原雅也選手(S1・福井・103期)など、S1選手が総勢12名も出場するので層が厚い。
中国は何といっても松浦-清水のゴールデンコンビ。松浦選手は最近、調子を落としていたが、そこはトップ選手。万全に仕上げてくるとみて、優勝候補の一角になるのは間違いない。6月の松山でG3初優勝した町田太我選手(S2・広島・117期)が加われば、さらなる脅威となる。
四国は7月の地元記念で優勝した太田竜馬選手(S1・徳島・109期)の調子が良い。そのときに確定板を独占した同県のドン・小倉竜二小倉竜二選手(S1・徳島・77期)と小川真太郎選手(S1・徳島・107期)も出場する。徳島県からは6人も出場するだけに、怖い存在だ。
九州勢の最注目は山崎賢人選手(S1・長崎・111期)。3年後のパリ五輪を目指して入ったナショナルチームでかなりしごかれているのか、メキメキと実力を付けている。宮杯でもかなり優勝に近づいていた。直前の沖縄合宿で仕上げてくるのか、それとも疲れ切ってくるのか。初日の走りに要注目だ。
400バンクの函館競輪場はカントが緩めで直線は平均的なため、捲りが届きづらい。しかし、1センターから海風が入り込んできてホーム向かい風となることで、先行選手も最後にはタレて差しが決まりやすくなっている。形状的に風の強い日はインが特に重くなるらしく、早めに外へ出して踏める番手が有利となる。スジ違いの車券も出やすいので注意しよう。
ガールズケイリンフェスティバルも必見
さて、初日と2日目の10R~12Rで予選をおこない、最終日の11Rで決勝をおこなう『ガールズケイリンフェスティバル』だが、ガールズケイリンが始まってから来年で10年を迎えるということもあって選手が揃ってきたということなのか、実力拮抗、群雄割拠の状態で優勝候補がまるで絞れない。
何せ、特別競走以外で直近4カ月負けなしが2人。佐藤水菜選手(神奈川・114期)と高木真備選手(東京・106期)だ。3月から24連勝を記録した後、1回だけ2着となったが、その後もまた6連勝している石井寛子選手(東京・104期)もいる。今年に入ってから、前回の『ガールズケイリンフェスティバル』以外で2連対を外していない女王・児玉碧衣選手(福岡・108期)がそこに立ちはだかり、決勝で勝ちきれないことはあるが直近4カ月の予選はすべて勝っている尾方真生選手(福岡・118期)も行く手を阻む。
驚異的な結果を残している選手が数年前なら限られていたのに、今ではズラッと並んでいる状況。直近4カ月の勝率が75%を越えている選手が8人いて、その中の誰か1人は決勝に行けないという異常事態である。優勝候補はまったく予想できない。
このメンバーが一発勝負ではなく、3日間戦い優勝を決めるのだから、どのレースも見逃せない。非常に楽しみなシリーズといえるだろう。
ちなみに函館競輪場は今回の開催に合わせて、走路の舗装を行ったという。初日の走りから決まり手の傾向を探る必要があるのを忘れずに。
男も女もトップ選手が短期決戦でしのぎを削る、真夏の夜の濃厚な3日間をじっくりと楽しみましょう!
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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