競輪コラム

競輪選手の生涯獲得賞金ランキングのベスト5は衝撃!10億円を稼いだ選手たちを紹介

競輪には、KEIRINグランプリのような優勝賞金1億円が手に入る高額な賞金のレースもあるため、生涯獲得賞金で考えるとかなりの額になります。

しかし、競輪選手の全員がKEIRINグランプリに出場できるわけではなく、高額な賞金を獲得しているわけではありません。もちろん選手のレベルや階級が低ければ、大きなレースに出場することもできないでしょう。

そこで本記事では、競輪選手が稼ぐ賞金の仕組みや、歴代の生涯獲得賞金ランキングベスト5をご紹介します。

競輪選手が手にする獲得賞金とは?

獲得賞金とは、出場したレースの着順によってもらえる賞金のことを指します。もちろんレースの上位になるほど、獲得できる金額は大きくなります。

また競輪選手は、実力や成績によって「A級3班」から「S級S班」まで上がり、さらに賞金額の多いレースに出場できるようになり、トップクラスの「S級S班」になれば優勝賞金額が1億円のKEIRINグランプリへの出場ができるようになります。

以下では賞金が高いレースや、競輪選手の生涯獲得賞金について見ていきましょう。

1年間の競輪で賞金が一番高いレースとは?

競輪のレースは下から「F2」「F1」「G3」「G2」「G1」「GP」という順番でレースのグレードが上がっていきます。グレードが高いレースほど賞金額も高くなりますが、どの選手でも出場できるわけではなく、階級によって出場できるレースが定められています。

そのなかでもG1やGPは賞金金額が高いことで有名です。

「G1」はS級選手のなかでも限られた選手のみしか出場できません。優勝した際の賞金額は『日本選手権競輪』では5,800万円、『オールスター競輪』では4,200万円、『読売新聞社杯全日本選抜競輪』では2,850万円とかなりの高さです。

さらに「S級S班」のみが出場できるGPの『KEIRINグランプリ』の優勝賞金額は1億円と驚くような金額です。

しかし逆に、今までで一番低い獲得賞金は9着で2万9,000円という額もあったため、同じ競輪選手とはいえども、実力によって獲得賞金の額は雲泥の差といえるでしょう。

競輪選手の生涯獲得賞金とは?

競輪選手の生涯獲得賞金とは、競輪選手としてデビューしてから今までに獲得した賞金額の合計です。競輪選手の平均年収はS級で2,000万~3,000万円、A級の選手で800万円ほどといわれています。

競輪の選手寿命は平均44歳と長めではありますが、現役として長く活躍しながら稼ぐためには、常に競輪界の頂点を目指し、レースで勝ち続ける必要があります。

選手としての寿命が長いからとはいえ、誰でも高額な生涯獲得賞金を稼げるほど甘い世界ではありません。

佐藤慎太郎選手

歴代の生涯獲得賞金ランキングベスト5を一挙紹介

こちらでは、歴代の生涯獲得賞金ランキングベスト5をご紹介します。ランクインしたのは、競輪のレースのなかでも最も賞金額の高いKEIRINのグランプリへの出場経験がある選手たちばかりです。

それでは、歴代獲得賞金ランキングベスト5を見ていきましょう。

【第1位】競輪界の大御所!神山雄一郎選手

生涯獲得賞金ランキング1位に輝いたのは『神山雄一郎』です。1988年に61期として登録された神山雄一郎は、2018年12月31日の時点で28億4,234万1,309円を獲得しています。

2020年10月現在はS級1班として活躍していますが、KEIRINグランプリへの最多出場、G1レースの過去最多勝利数の16勝など、数多くの偉業を成し遂げた選手です。さらにG1 16勝という記録は2020年現在もいまだに破られていません。

またS級1班として活躍している2020年にも、G1レースの『寛仁親王牌競輪』『オールスター競輪』『読売新聞社杯全日本選抜競輪』などに出場し、ハイレベルな戦いを見せてくれています。

【第2位】現在は競輪評論家として活躍している山田裕仁選手

生涯獲得ランキング第2位に選ばれたのは競輪選手として引退後、競輪評論家として活躍する『山田裕仁』です。1988年に61期として登録された山田裕仁は、引退した2014年までに19億1,782万5,099円を獲得しました。

山田裕仁は同期でもある神山雄一郎の存在が影響し、思ったようにタイトルが取れず「無冠の帝王」とも呼ばれていましたが、1997年に開催されたKEIRINグランプリでは特別競輪以上のタイトルを手にし、多くの競輪ファンの話題に。

さらに年間の賞金額は2018年に記録を打ち破られるまでは、2002年からの16年間もの間守り抜いていました。

【第3位】兄弟で競輪界の名選手になった村上義弘選手

生涯獲得賞金ランキングの第3位に選ばれたのは、兄弟そろって競輪界で活躍する村上兄弟の兄『村上義弘』です。1994年に73期としてデビュー後、2018年までに17億9,465万8,589円を獲得しています。

村上義弘は先行を得意としており、競輪ファンのなかでは「先行なら村上義弘」といわれるほどです。

また競輪の世界では基本的に師匠を持ち、師弟関係を築きながら切磋琢磨し、走行技術の向上を目指します。しかし村上義弘は競輪の世界では珍しく、師匠を持たない状態で日々の鍛錬を積んでいたことでも競輪ファンの注目を浴びました。

現在もS級1班として現役で活躍しており、2020年にはG1の『高松宮記念杯競輪』『オールスター競輪』『寛仁親王牌競輪』に出場し、大いに活躍しています。

【第4位】グランドスラムを達成した滝澤正光選手

歴代獲得賞金ランキングの第4位に選ばれたのは、現在日本競輪選手養成所の第23代所長を務める『滝澤正光』です。1979年に43期として登録され、引退する2008年までに17億5,644万円を獲得しました。

滝澤正光は未来のスターを訓練する日本競輪選手養成所の所長を務めるだけあって、現役時代は大きな身体から繰り出される力強い走りで当時のファンの心をわしづかみにしていました。

そして滝澤正光の伝説といえば、史上2人目となったグランドスラム。『全日本選抜競輪』『日本選手権競輪』『高松宮記念杯競輪』『オールスター競輪』『競輪祭』の5レースを制覇する偉業を成し遂げたのです。

【第5位】2018年に日本名輪会に入った小橋正義選手

歴代獲得賞金ランキングの第5位に選ばれたのは、2018年に日本名輪会に入った『小橋正義』です。1987年にデビューし、引退する2017年までに稼いだ獲得賞金は17億1,073万3,488円。

現役当時は天才的な位置取りのうまさがあり、1994年・1995年の日本競輪選手権の連覇に続き、1996年のKEIRINグランプを見事に制覇し、競輪ファンからは「新鬼脚」と呼ばれることもありました。

競輪界のレジェンドたちの生涯獲得賞金を見て夢見る若手選手

競輪選手たちは、実力や階級が上がれば上がるほどレースの獲得賞金も多くなります。そのため、常に「勝つこと」を意識して高みを目指さなければ高額な生涯獲得賞金を手にすることはできません。

本記事で紹介した歴代賞金ランキングを見ても、どの選手もかつて「レジェンド」と呼ばれるような名選手ばかりです。

生涯獲得賞金が10億円を超える競輪選手は数名いますが、20億円もの生涯獲得賞金を稼いだのは『神山雄一郎』だけで、いまだにその記録は打ち破られていません。さらに『神山雄一郎』は、現在も現役で活躍している選手なので今後どのくらいまで生涯獲得賞金が高くなるのかも気になるところです。

競輪界では毎年、競輪選手養成所を卒業した新たなルーキーが誕生します。そのような若手選手たちも『神山雄一郎』のような生涯獲得賞金20億円を夢見て、日々トレーニングに励み、頂点を目指しているのです。

参考 : WINTICKET 競輪勉強シリーズ

ウィンチケット編集部
WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。

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