立川競輪を徹底深堀! バンクの特徴や特別競輪の見所、歴史などを解説!
立川競輪のバンクについて解説
『KEIRINグランプリ(GP)』発祥の地として知られている『立川競輪場』のバンクは1周400mです。
直線は58mで400バンクの中ではやや長め(※1)、カントは31°13′6″でやや緩めになっています。
※1:400バンクで直線が最も長いのは武雄の64.4m、最も短いのは佐世保の40.2m
※2:400バンクで最もカントがキツいのは松阪の34°25′29″、最も緩いのは西武園の29°26′54″
立川バンクで最も特徴的なのは「レムニスケート曲線」を採用していること。多くのバンクでは「マッコーネル緩和曲線」を採用しています。マッコーネル曲線は“緩和”という言葉が付けられている通り、直線からコーナーへ、コーナーから直線へのカーブが緩く和やかになっていて、ハンドルを切りやすく、転倒しにくい特性を持った曲線です。
対してレムニスケート曲線はやや急です。ハンドルが切りにくく、最終コーナーから直線へ入るときに外へ膨らんでしまいやすい。先行選手が外に膨らんだところを後方選手が内のコースを取って、そこから直線の長さを活かして一気に追い込むことができます。結果、1着決まり手のデータからも「差しが有利」となっているのです。
2着決まり手も他場と比べて差しが多めであることから、「番手、3番手のズブズブ」が比較的決まりやすい場だといえます。
また、2016年(平成28年)に最終コーナー側のスタンドを取り壊して「市民の丘」を造成したことでバックスタンドへ向けて風が吹き込むようになり、特に北風が強い冬場の2センターは向かい風を受けやすくなっています。吹き込んだ風がバックスタンドに当たって巻き込み、バックストレッチも向かい風や横風を受けやすい。
これら風の影響で2コーナーから仕掛ける早めの捲りも、3コーナーから仕掛ける遅めの捲りも、いずれも届きづらい傾向にあります。ピンポイント天気予報で「北風の強い日は捲り不利」と覚えておいてください。
風のない日でもカントの緩さと外に膨れるコーナーの特性から、捲りはなかなか届きづらいのが立川バンクです。「逃げのラインの差し目、ズブズブまで」というのが狙い目になるでしょう。
立川競輪の記念競輪・歴史について
北風が吹きすさぶ年末恒例のビッグイベントといえば、GP。1985年(昭和60年)の第1回から2019年(令和元年)までの34年間に通算21回、立川でGPが開催されています。年明けすぐの毎年1月には開設記念競輪(G3)がおこなわれるため、競輪ファンの間では「年末年始は立川競輪」というイメージが強いです。
今年のGPは静岡開催ですが、年始の立川競輪開設70周年記念『鳳凰賞典レース(G3)』は1月4日(火)から7日(金)までの日程で予定されています。楽しみですね。
この立川競輪が開設されたのは1951年(昭和26年)10月17日のこと。東京都内にあり、最も集客力のある競輪場ということもあって前述したGP以外にも、1979年(昭和54年)以降、通算7回の『日本選手権競輪(G1)』、1981年(昭和56年)には『オールスター競輪(G1)』と数多くの特別競輪が開催されています。
年末冬場という季節柄、夕方になると薄暗くなってしまうため、発走時間の遅いGP対策として照明設備は整っていますが、ナイターやミッドナイト競輪の自場開催は現状ありません(※立川競輪主催のミッドナイト競輪は前橋競輪場を借り上げて実施)。一方、モーニングはおこなわれており、近々ですと10月28日(木)から30日(土)の日程でA級1・2班戦の『三社杯(F2)』が予定されております。
前述した「市民の丘」は散歩がてらにボーッと過ごすにはうってつけの場所。お腹が空いたら競輪場内にたくさんある食堂で、定食から本格的なピザやパスタ、カレーに丼ものなど、いろいろと味わえます。全国のご当地インスタントラーメンを食べられるお店もあるので、家族連れで楽しめるスポットです!
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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