岸和田競輪場の歴史と特徴を徹底深堀! バンクの特徴と特別競輪の見所も解説!
岸和田競輪場の歴史
大阪府岸和田市にある『浪切神社』。港の守り神であるこの神社では『岸和田だんじり祭』の安全祈願が行われています。
この名を取って「浪切バンク」と呼ばれているのが『岸和田競輪場』です。
小倉で競輪が始まった1948年(昭和23年)、大阪府にも『住之江競輪場』が開設しました。その次に大阪府に出来た競輪場が岸和田競輪場です。1950年(昭和25年)のことになります。その後『中央競輪場』、『豊中競輪場』が開設し、大阪府には最大で4つの競輪場がありました。
そのうち3場が廃止になる中、岸和田競輪場だけが今でも残り、関西の競輪ファンに親しまれています。
特別競輪は2002年(平成14年)、2005年(平成17年)、2011年(平成23年)に『全日本選抜競輪』、2009年(平成21年)に『日本選手権競輪』と『SSシリーズ風光る』(過去に3回開催されたGⅠ競走)、2014年(平成26年)には関東、南関東以外では初となる『KEIRINグランプリ』も開催されています。
また、『大津びわこ競輪』廃止後、持ち回りとなった『高松宮記念杯競輪』を積極的に誘致していて、2013年(平成25年)、2015年(平成27年)、2017年(平成29年)、2018年(平成30年)、2019年(令和元年)と立て続けに開催されています。
2019年(令和元年)7月から2年間は全面改修工事に入ってしまったため、誘致できませんでしたが、リニューアルオープンした今年、2021年(令和3年)は2年ぶり6回目となる『高松宮記念杯競輪』が開催される予定です。さらに来年、2022年(令和4年)にも2年連続7回目の開催が予定されており、「『宮杯』といえば岸和田」というのが競輪ファンの間で定着しつつあります。
ちなみに2012年(平成24年)からモーニング競輪も行っているため、「岸和田といえばモーニング」というのはすでに定着しているでしょう。
岸和田競輪のバンクについて解説
バンクは400m。直線は56.7mとやや長め(400バンクで一番長いのは武雄の64.4m、一番短いのは佐世保の40.2m)。カントは30°56′0″で緩め(400バンクで最もカントがキツいのは松阪の34°25′29″、緩いのは西武園の29°26′54″)。
これだけ見ると逃げるラインの差しが決まりやすそうですが、問題は風。西側に大阪湾があるため、浜風が1センター側から2センター側へ吹き、バックで追い風、ホームで向かい風となります。つまり2コーナーからカマして捲るラインがあれば有利。3コーナーからの捲り仕掛けは届かず、先行有利です。
改修工事で1コーナーと3コーナーの建物がなくなったため、その傾向はさらに強くなったとのこと。なお、天候が悪くなるときには風向きが逆になりますのでご注意ください。
岸和田競輪の特別競輪は?
記念競輪(G3)は『岸和田キング争奪戦』。今年は改修工事中の1月に和歌山競輪場で代替開催されました。優勝は松浦悠士選手(SS・広島・98期)でした。
2021年は注目の高松宮記念杯競輪(宮杯)も開催
記念の本場開催は叶いませんでしたが、今年は「宮杯」があります。6月17日(木)から20日(日)の4日間で行われるG1『第72回 高松宮記念杯競輪』。
東地区(北日本、関東、南関東)と西地区(中部、近畿、中国、四国、九州)に分かれた選手たちが予選から準決まで争い、それぞれを勝ち上がった9名が決勝で相見える「東西対抗戦」になっています。
東は郡司浩平選手(SS・神奈川・99期)、守澤太志選手(SS・秋田・96期)、佐藤慎太郎選手(SS・福島・78期)、和田健太郎選手(SS・千葉・87期)のS級S班5名に深谷知広選手(S1・静岡・96期)、諸橋愛選手(S1・新潟・79期)、新山響平選手(S1・青森・107期)、吉田拓矢選手(S1・茨城・107期)岩本俊介選手(S1・千葉・94期)を合わせた計9名が初日の特別選抜予選を走ります。
(※出場予定だった平原康多選手(SS・埼玉・87期)はケガにより欠場)
西は松浦悠士選手(SS・広島・98期)、清水裕友選手(SS・山口・105期)のS級S班2名に古性優作選手(S1・大阪・100期)、稲川翔選手(S1・大阪・90期)、浅井康太選手(S1・三重・90期)、小倉竜二選手(S1・徳島・77期)、山田英明選手(S1・佐賀・89期)、東口善朋選手(S1・和歌山・85期)、村上博幸選手(S1・京都・73期)を合わせた計9名が初日の特別選抜予選を走ります。
決勝は東地区の準決2個で2着までの4名と、西地区の準決2個で2着までの4名に、各準決で3着だった選手から1名の合わせて9名で戦います。
つまり全選手が一緒に勝ち上がりを競い合えば選手層の厚い東地区が有利になりますが、同地区同士の叩き合いが起きてしまうので、決勝でラインが組みづらくなるのが「宮杯」の常です。
逆に言えば普段は見られないような連係があり得るということ。その上で勝つのは東か西か。年に1回のトップ選手たちによる東西対抗戦を大いに楽しみましょう!
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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