競輪のルールを知れば競輪がもっと楽しくなる!競輪初心者ガイド
競輪の基本的なルールにくわえて、禁止となるルールを知って競輪を楽しんでいますか?
普段、競輪を楽しんでいる方であっても、基本的なルールを知っているけれど、禁止となるルールを知らない方は少なくありません。
また、競輪をこれからはじめてみたいけれど、「詳しいルールなどが難しそうだから一歩が踏み出せない」と思っている方もいるでしょう。
しかし、実は競輪のルールはそこまで難しくはありません。
近年では、趣味で自転車に乗って運動する方が増えた理由から、競輪にも興味を持つ方が非常に多くなりました。
また、スマートフォンの普及や広告などの影響もあって、競輪に興味を持った若い世代も参加するようになっています。
そこで本記事では、競輪のルールがわからないから競輪を思う存分楽しむことができないと悩んでいる初心者のために、わかりやすく解説していきます。
ぜひこの機会にしっかりと競輪のルールを覚えて競輪をはじめてみてはいかがでしょうか。
競輪のルールとは?
競輪は、1レースで最大9名、最少5名の選手が時速70km近いスピードで熱いレースをおこなう自転車競技です。
競輪場のバンクは、各競輪場で一周の距離が異なりますが、合計約2,000mを走行して競技をおこないます。
もちろん、順位を争う目的なので、約2,000mを一番速く走って1着でゴールした選手が勝利となります。
しかし、競輪は基本ルールにのっとり、レースをおこなうため、競輪のルールを知っている人と、知らない人では競輪そのものの楽しさが違ってくるでしょう。
また、競輪には選手の能力だけでなく、駆け引きや戦術などの見どころがたくさんあるので、基本ルールがわかるだけでも選手の動き方なども把握できるようになります。
そこで、まずは競輪の基本ルールと周回の流れを解説していきます。
基本ルールと周回の流れ
競輪では、開始直後から最後の1周半までは先頭誘導員が先頭を走り、後方にいる選手たちは誘導員を抜かしてはいけないルールになっています。
しかし、なぜ先頭に誘導員がいるのしょうか?
その理由は、先頭を走る選手は風を切りながらレースをおこないますが、先頭の選手は向かい風を受け続けてしまい不利になってしまからです。
そのため、公平になるように誘導員が前を走り、最後の1周半までは後続で駆け引きをおこないます。
また、後方にいる選手たちは、選手同士で「ライン」と呼ばれるチームを作り、ライン内で脚質ごとに役割を決めながら競走するのが特徴です。
ラインでは、ほかの選手をブロックしたり、走りやすいポジションをうまく作ってほかのラインの選手と駆け引きをおこないます。
そして終盤になると、競輪で一番白熱する場面が始まるのです。
最後の1周半になると、競輪場のジャンという打鐘がなり、そこからは全員が個人で戦いになります。
ラインを組んでいた選手も関係なく、みんなが一斉にスピード上げて一着を目指して、最後のバトルの開始です。
最後は、ラインの選手同士も一斉に横並びになり、選手の脚質で逃げるのか差し込みをするのかなど、様々なデッドヒートがおこなわれます。
そして見事、最後のデッドヒートで最初にゴールした選手が優勝という流れです。
これが、競輪の基本ルールと周回の流れになるため初心者は必ず把握しておきましょう。
競輪で禁止されているルールとは
競輪には基本的なルール以外にも、反則行為になってしまうこまかい禁止ルールが制定されています。
そもそも競輪選手には、大前提として「敢闘の義務(かんとうのぎむ)」があります。
この敢闘の義務(かんとうのぎむ)を簡単に説明すると、「選手たちは暴走や過度なけん制をせず、勝利をつかむために全力でレースに挑まなくてはいけない」という義務です。
そのため、レースに出場する選手たちは、全員が一生懸命走り、勝利を獲得する熱い気持ちで走らなくてはいけません。
このルールは競輪選手として当然の内容ですが、ほかにも禁止されているルールがあります。
万が一、禁止ルールをレース中に破ってしまうと、選手はペナルティを受け、失格となる場合もあり、最悪の場合は着順が変更してしまう場合もあります。観戦中に「なぜ失格となったかわからない」との状況にならないためにも禁止ルールは覚えておきましょう。
以下で代表的な「斜行」「押圧」「内側追い抜き」「押し上げ」の4つの禁止ルールを解説します。
競輪の禁止ルールその1 斜行とは
競輪の斜行とは、読んで字のごとく斜めに走ることです。競輪では自転車を蛇行させて走ってほかの選手の競走を過度に妨害してはいけないルールがあります。
走行する選手は1着を取ろうと必死に走るので、激しいポジション取りや多少のぶつかり合いはどうしても発生してしまいます。
そのため、ほかの選手の邪魔をするつもりではなく、自分が一番になるために走行した結果、斜行と判断されてしまうこともあるんです。
また、斜行をしてしまったことが原因でほかの選手が落車してしまったり、ほかの選手の自転車を故障させてしまうとペナルティとして失格になる場合があります。
さらに、斜行によって過度なブロックをおこない、ほかの選手の進路を妨害することでスピードが急激に落ちてしまっても同じペナルティを受けてしまいます。
複雑なルールにも思えますが、簡単にいってしまえば「進路妨害」と一緒と考えてよいでしょう。
ほかの選手を妨害する行為は、レース結果にも関係するので、選手は失格になるくらい厳しい基準でルールが制定されています。
そのため、レースでは選手も失格ぎりぎりで難しい駆け引きをしているのが現実です。
この斜行を覚えたら実際のレースで、選手同士が斜行にならないぎりぎりの戦いをしている姿を確認してみてください。
競輪の禁止ルールその2 押圧とは
禁止ルールのなかレース中に一番起こりやすいのが「押圧」です。
押圧とは、レース中に選手同士が自分のポジションを確保するために、ぶつかり合って、身体で圧をかけることです。
ラインで走る競輪では、各選手がブロックやポジション取りで必死に駆け引きをおこなうなかで、どうしても選手同士がぶつかるシーンがあります。
その際に、体重をかけ相手の選手を過度にブロックして圧をかけ、スピードを失速させると押圧と判断され、失格の原因になってしまいます。
また、そのほかの要因でも、自ら内圏線を踏みきって内側の選手を最終バック到達前なのに5秒程度以上押圧したり、最終バック到達後は3秒程度以上押圧するほか、その幅が内外線間の幅の約2倍以上に至った場合なども含まれます。
この厳しい駆け引きの中で、1着をとりにいく選手の技術は、非常に高いものを感じるでしょう。そして、選手たちは反則にならないように注意しながらほかの選手と時速70kmもの速度で競走をしています。
競輪の禁止ルールその3 内側追い抜きとは
内側追い抜きとは、選手は外帯線の内側を前走する選手に対し、内側への差込みおよび内側からの追抜きをおこなってはならないルールです。
競輪場では選手が走行するバンク内に線が引かれており、バンクの内側から「退避路」「内圏線」「外帯線」「イエロー・ライン」の3つのラインがあります。
レース中に「退避路」「内圏線」を走行している選手が前にいる場合は、その内側を抜いてはいけません。
もし、この内側追い抜きでほかの選手が落車したり、レースに重大な支障をきたしてしまうと、失格の対象になります。
実際にレールを観戦するときは、各選手がどのコースを走っているのか?また先行のラインはどのように抜かれないようにブロックしているのか?などを見ながらレースを観戦するとレースの楽しさが倍増するでしょう。
競輪の禁止ルールその4 押し上げとは
押し上げは上記で説明した押圧と、とてもに似ている禁止ルールです。
レース中にライン同士のポジション取りや戦略で選手同士が駆け引きをするときに、過度にぶつかったり、体重をほかの選手にかけて押し上げてはいけないルールです。
白熱している選手は、よいポジションを取ろうと、必死でレースをおこないます。その際に、どうしても同じ位置を取ろうとするほかのラインの選手とぶつかることがあり、押し上げが発生してしまいます。
この押し上げも押圧と同様に、ほかの選手を過度に押して、落車させてしまったり、レースに重大な支障をもたらす行為は失格となります。
禁止ルールは、ほかにもたくさんありますが、どのルールにも共通して決まっているのはほかの選手に対して妨害になる行為や危険を与える行為です。
時速70kmで走行する競輪の事故は、とても大きな事故を誘発する危険性があります。そのため、競輪ではレースの平等性を維持するためだけではなく、選手を守る意味としても厳しいルールが定まっているのでしょう。
競輪の基本ルールまとめ
競輪では基本的に、9人の選手が自転車に乗り、バンクを合計約2,000m走って着順を競います。そして、禁止ルールが定められていないと平等ではなくなってしまうために禁止ルールが制定されています。
どのようなスポーツでも公営競技でも禁止されているルールは存在しますが、そのルールを守って真剣勝負をするから、面白いドラマが誕生したり、伝説のレースなどが歴史にも残るのでしょう。
そして、競輪も禁止されているルールを選手たちが守りながら1着を取るために時速70kmほどのスピードで白熱した戦いを繰り広げます。
そのため、レース中に選手同士が接触してしまったり、禁止ルールぎりぎりのプレーが起きてしまうのは必然といえるでしょう。
しかし、鍛え抜かれた脚力を使って本気でペダルを踏み込みながら繰り広げる熱い戦いには、選手同士の戦術やスキルが詰まっており、たくさんの見どころがあります。
また、競輪にはこまかなルールが多くありますが、決して難しいものではありません。
「ルールが難しそう」といった理由から競輪を楽しんでいなかった方は、ぜひ競輪の基本ルールを覚え、競輪を楽しんでみてはいかがでしょうか?
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競輪場までいかなくても臨場感あるレースを楽しめますので、まずは気軽に競輪に触れてみてください。
WINTICKET ライブ実況・中継ページ
参考.1 : WINTICKET 競輪勉強シリーズ
参考.2 : WINTICKET 初心者向けコンテンツシリーズ
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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