最高峰のレースKEIRINグランプリ! 驚きの賞金額や歴代優勝者も紹介
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KEIRINグランプリは、毎年12月30日に開催される男子競輪の最高峰を決めるレースです。
選考基準にのっとり選ばれた9名のS級選手による、1レースのみの一発勝負なので、まさに選ばれた者による競走といえます。
年末におこなわれるビッグレースで賞金も桁違いであること、すべてのレースのなかでもっとも高いGPがつく唯一のレースということもあり、すべての競輪ファン・選手にとって特別視されているレースです。
本記事では、そんなKEIRINグランプリの魅力をあますことなくお伝えします。
KEIRINグランプリとは?
競輪界でもっとも大きなレースが「KEIRINグランプリ」です。
「KEIRINグランプリシリーズ」として3日間おこなわれ、最終日の第11レースが出番となります。
出場する選手は年間成績など、一定の条件を満たして選ばれた9名のS級選手だけなので、まさしくその年の顔になる資格のある選手ばかりが集まる独特の緊張感のあるレースです。
2001年にグレード制が導入されてからは、唯一となる「GP」格付けとされていることもあり、賞金額などすべてが規格外のレースとなっています。
以下で、KEIRINグランプリの詳細について紹介していきます。
KEIRINグランプリには誰が出場できる?
競輪選手、および競輪選手になりたい人すべてが憧れるKEIRINグランプリへの出場権。いったい誰が出場できるのか、2020年度の選手選考基準を説明していきます。
- 選考期間:当年1月~11月(朝日新聞社杯競輪祭最終日まで)
- 最低出走回数:40出走(当年1月~10月)
- 選考:毎年11月
- 開催月:毎年12月30日
- 選考選手数:9名+補欠1名の計10名
開催時にS級在籍選手のうち、以下の基準により選考委員会において選抜します。
選抜方法
- G1レース優勝者
- 東京オリンピック自転車競技トラック個人種目メダル獲得者(※1)
- 選考委員会がとくに認めた選手(※2)
- 選考期間内の選考用賞金獲得額の上位者
※1の基準は、オリンピック開催年のみ適用。
※2については、競輪祭開催以前に決定。
G1レースについて
2020年のG1レースは、以下の6レースです。
- 読売新聞社杯全日本選抜競輪
- 日本選手権競輪(※1)
- 高松宮記念杯競輪
- オールスター競輪
- 寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(※2)
- 朝日新聞社杯競輪祭(※3)
※1 緊急事態宣言発令のため、競走中止。
※2 2020年10月18日開催
※3 2020年11月23日開催
選考委員が認めた選手について
特別な規定はありません。
過去にはオリンピックや世界選手権で優秀な成績を残した選手が、この基準で選出されています。
選考用賞金獲得額での選出について
G1レース優勝者・選考委員が認めた選手の選抜で9名に達しない場合は、定められた選考期間内の先行用賞金獲得額の上位から順次選抜されます。
同額の場合は、当年1月~10月までの平均競走得点上位者を上位とします。
賞金獲得額の次点1名は、補欠選手として選抜されます。
選考除外項目について
選手選考委員会において、「特別競輪等(GP・G1・G2)出場選手の選抜方法に関する申し合わせ(※)」の除外規定で選考除外となった選手が選考除外の対象となります。
※①G1・G2レースにおいて、3階以上失格となった場合
②全レースにおいて競技規則第11条・第58条により失格した者
また、審査期間内において、「あっせん規制」、「あっせん保留」および正当な理由のない度重なる欠場など、S級S班として不適当と認められる事由があり、不適格となった選手は先行から除外されます。
KEIRINグランプリの賞金
KEIRINグランプリは、男子競輪の年間王者を決定するレースなので、その賞金も規格外です。
ここでは、2019年におこなわれた第35回の着順別賞金について紹介します。
2019年(第35回)の賞金
- 1着 9,840万円(副賞込みで1億340万円)
- 2着 2,090万円
- 3着 1,265万円
- 4着 853万円
- 5着 708万円
- 6着 614万円
- 7着 584万円
- 8着 562万円
- 9着 542万円
副賞を含めた優勝賞金は1億340万円となり、公営競技では最高額です。
米ドルに換算すると約100万ドルとなり、1レースの優勝賞金としてギネス世界記録に認定されています。
KEIRINグランプリのレース概要
男子競輪の年間王者を決める、競輪レース最高峰の「KEIRINグランプリ」は毎年12月28日~12月30日に「KEIRINグランプリシリーズ」として3日間おこなわれます。
KEIRINグランプリの開催日時は、最終日となる12月30日の最終レース(11R)です。
ここでは、最終日を含む3日間のレースプログラムなどのレース概要を説明します。
レースプログラム
初日(12月28日)
- 第1レース~第9レース:寺内大吉記念杯競輪「予選」
- 第10レース:寺内大吉記念杯競輪「初日特選」
- 第11レース:オッズパーク杯ガールズグランプリ
2日目(12月29日)
- 第1レース~第4レース:寺内大吉記念杯競輪「S級一般」
- 第5レース~第7レース:寺内大吉記念杯競輪「S級選抜」
- 第8レース~第10レース:寺内大吉記念杯競輪「準決勝」
- 第11レース:ヤンググランプリ
3日目(12月30日)
- 第1レース~第3レース:寺内大吉記念杯競輪「S級一般」
- 第4レース~第6レース:寺内大吉記念杯競輪「S級選抜」
- 第7レース~第9レース:寺内大吉記念杯競輪「S級特選」
- 第10レース:寺内大吉記念杯競輪「決勝」
- 第11レース:KEIRINグランプリ
開催場について
固定開催でなく、各競輪場の持ち回りでおこなわれます。
会場となる競輪場は、おおむね京王閣競輪場・立川競輪場・平塚競輪場の順番です。
上記競輪場はすべて関東・南関東になりますが、2014年には岸和田競輪場(大阪)、2018年は静岡競輪場(静岡)で開催されたこともあります。
出場特典について
KEIRINグランプリの出場する9名には、以下の資格が与えられます。
- 優勝者はグランプリチャンピオンユニフォーム、優勝者以外はグランプリユニフォームを翌年の朝日新聞社杯競輪祭まで着用することができる
- 出場者はKEIRINグランプリ直前までS級S班在籍となり、翌年のG1レースへの優先出走資格が与えられる(第23回より)
- 優勝者は、翌年のKEIRINグランプリ直前までの1年間、出場するレースで1番枠に固定される(第18回より)
KEIRINグランプリは前夜祭も盛り上がる!
KEIRINグランプリの楽しみは、何もレースだけではありません。毎年12月中旬におこなわれる前夜祭も豪華絢爛です。
参加者は、KEIRINグランプリとガールズグランプリに出場する選手など関係者と応募抽選で当選したファンが招待され、都内ホテルで開催されます。
男子はオーダーメイドスーツで、女子は各人が選んだドレスや和装で登場します。立食・バイキング形式のパーティーで、ゲストの予想やファンとの記念撮影、トークイベントなど内容も盛りだくさん。
年によっては前夜祭でレース車番の公開抽選や希望の番号を選択する方式を採用することもあるなど、ほかのレースとは違った形式をとることも多いようです。
KEIRINグランプリ歴代の優勝者
KEIRINグランプリは、1985年に立川競輪場にて第1回が開催されました。2019年までに35回おこなわれ、これまでの優勝経験者は23人です。
このレースは男子競輪の年間王者を決めるレースですが、これまでにどのようなレースがおこなわれてきたのでしょうか。
ここでは、2015年(第31回)~2019年(第35回)まで直近5回の優勝者を紹介するとともに、レースの振り返りをしていきます。
2019年(第35回)佐藤慎太郎選手
【レース結果】
【配当】
- 2枠連: 複 3=4 1,380円 単 4-3 4,020円
- 2車連: 複 3=4 6,300円 単 4-3 19,190円
- 3連勝: 複 3=4=8 14,630円 単 4-3-8 143,920円
- ワイド: 3=4 1,890円 3=8 720円 4=8 1,760円
【レース概要】
序盤は7番手にいた脇本雄太が打鐘で一気に前に出ました。
その後は新田祐大との先頭争いを制しますが、その後佐藤慎太郎に差し込まれ、そのまま1着。脇本はうまく捲り先行逃げ切りをはかったものの、惜しくも2着でした。
2018年(第34回)三谷竜生選手
【レース結果】
【配当】
- 2枠連: 複 1=2 1,900円 単 1-2 3,550円
- 2車連: 複 1=2 1,760円 単 1-2 3,560円
- 3連勝: 複 1=2=4 3,820円 単 1-2-4 21,440円
ワイド: 1=2 530円 1=4 780円 2=4 610円
【レース概要】
浅井康太や脇本雄太など近畿勢が中心となって展開しましたが、最後に差し切った三谷竜生が優勝。浅井康太は8番手から追い上げたものの、惜しくも届かず2着で連覇はなりませんでした。
3着には最後方に置かれていた新田祐大が入りました。
2017年(第33回)浅井康太選手
【レース結果】
【配当】
- 2枠連: 複 6=6 3,240円 単 6-6 3,180円
- 2車連: 複 8=9 3,390円 単 9-8 5,450円
- 3連勝: 複 1=8=9 3,310円 単 9-8-1 28,230円
- ワイド: 1=8 660円 1=9 330円 8=9 800円
【レース概要】
レースが動いたのは赤板の2コーナーで、深谷知広が先行します。
その後は平原、諸橋などと混戦となったものの、浅井康太がうまく差して2度目のグランプリ制覇を達成しました。
2着は武田豊樹、3着は大外から捲った新田祐大でした。
2016年(第32回)村上義弘選手
【レース結果】
【配当】
- 2枠連: 複 3=5 1,670円 単 3-5 3,410円
- 2車連: 複 3=6 2,510円 単 3-6 5,670円
- 3連勝: 複 3=6=8 6,070円 単 3-6-8 41,560円
- ワイド: 3=6 760円 3=8 940円 6=8 850円
【レース概要】
レースは先行逃げ切りをはかった稲垣裕之がピッチを上げました。
その後、5番手から平原康多が捲ったのを見て村上義弘も捲り、最終的に踏み合いを制した村上が2度目のグランプリ制覇を達成。
2着は最後の直線で伸びた武田豊樹、3着は連覇を狙った浅井康太でした。
2015年(第31回)浅井康太選手
【レース結果】
【配当】
- 2枠連: 複 2=5 670円 単 5-2 1,760円
- 2車連: 複 2=6 1,180円 単 6-2 2,920円
- 3連勝: 複 2=6=8 970円 単 6-2-8 7,720円
- ワイド: 2=6 420円 2=8 240円 6=8 340円
【レース概要】
主導権を握ったのは稲垣裕之。合わせて出た武田豊樹を強引に叩いて前に出ました。
最後は平原、稲垣、武田、村上、浅井の踏み合いでしたが、最後はインを突いて前に出た浅井康太がグランプリ初優勝を達成。
2着に入ったのは最後方から追い上げた新田祐大、最後勝負に出た平原康多が3着でした。
今後のKEIRINグランプリの開催時期
今後開催される予定のKEIRINグランプリ、開催回・開催日・会場の情報は以下のとおりです。
・第36回(KEIRINグランプリ2020)
開催日:2020年12月30日
会場:平塚競輪場
・第37回(KEIRINグランプリ2021)
開催日:2021年12月30日
会場:静岡競輪場
WINTICKET(ウィンチケット)ではライブ映像でKEIRINグランプリを観戦できます。
予想に役立つ各種データもそろっておりますので、ぜひご利用ください。
WINTICKET ライブ実況・中継ページ
競輪の頂点が決まるKEIRINグランプリ
KEIRINグランプリは、S級のなかから毎年のG1優勝者などその年に結果を残した選手9名が出場権を得ることができる、まさに選ばれし者のレースです。
競輪選手であれば誰でも憧れるレースで、その分賞金や注目度も規格外となります。
優勝者はグランドチャンピオンユニフォームを着用でき、またすべての出走レースで1番に固定され、出場した全選手はグランプリユニフォームを着用できるなどの特典もあり、優勝を目指したレース内での駆け引きが楽しめるレースといえるでしょう。
参考.1 : WINTICKET 競輪勉強シリーズ
参考.2 : WINTICKET 初心者向けコンテンツシリーズ
- ウィンチケット編集部
- WINTICKET(ウィンチケット)のコンテンツ編集チーム。初心者でも0からわかる記事を150本以上執筆した他、グレードレースを中心とした「WINTICKETニュース」、ABEMA 競輪・オートレースチャンネルでの番組の見どころをまとめたレポート記事の執筆を担当。
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